道路橋点検士の難易度・試験内容

道路橋点検士
1.道路橋点検士とは

今後、道路橋が急速に老朽化していく。

各道路管理者の責任による
点検→診断→措置→記録
メンテナンスサイクルの確立が必要だ。
そのため法令等の整備が行われた。

道路橋の点検を担う点検技術者について
・技術の向上
・点検結果の精度
・信頼性の確保を図る
「橋梁定期点検要領」
基づく定期点検業務を行う技術者の資格だ。

国土交通省登録技術資格簡単に説明すると
国の調書を作成できる技術者の育成だ。
国の調書は作成が大変である。
しかし、県や市町村の調書は簡素化される。
(市町村は管理する橋梁数が膨大なため)
なので、この資格で全ての橋に対応できる。

 

2.申込み方法について

・参加申込受付は各研修会の募集日9:00~10:00までの1時間のみHP上にて受付ます。

・申込者が定員を超えた場合は抽選により受講者を決定します。

※ちなみに、2回抽選から外れた。
先着順ではなく純粋に抽選だと感じた。

 

3.講習内容

3日間かけて、みっちり勉強する!

合否試験は、最終日の午前・午後と2回もある。

4.難易度

RCCMや1級土木施工よりは簡単と思う。

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橋梁知識がある方なら、少しの勉強で大丈夫だ。
しかし、3日間は真面目に取り組む必要はある。

合格できそうな人
国の調書を作成経験あり
合格すると思う。

都道府県・市町村やで調書を作成作成経験あり
または、現場で橋梁点検をできる方
真面目に受講すれば大丈夫だと思う。

合格が厳しそうな方
橋梁の部材が分からない???
PCとRCがわからない???
損傷の用語がわからない??
遊離石灰、ASRなど
事前に勉強していないと合格は厳しい。合格率は公表されていない。
しかし、不合格になったが身近に数名いる。試験で調書を完成できない人
基礎知識が無い人不合格になる。高い受験料を払っていても、容赦しない。
 
現地実習

2日目に現地で実習する。
損傷図をスケッチし、点検調書を作る。
現地へは、集合時間と場所を指定される。
電車を乗り継いで向う。

「ここは東京だぜ!」

田舎者は勝手が分からずに大変だ。
田舎にはSuicaはない。

電車の乗り方が分かる訳がない。

駅では、作業服姿が数名オロオロしている。
多分、行き先は同じだろう。

お互いに牽制しあっている。

おっさん達が隊列を組んで現地へ向かう。

 

僕は電車乗り換えアプリを確認しながら行った。
時間的には余裕はあった。

しかし、到着するまで不安だった。
昼食もとらずに現地へ向かった。
(朝、コンビニでおにぎりは購入していた)


▼現地の橋梁
ひびわれがめっちゃ多いぞ!!
事前にチョーキングはされていた。


個人個人が損傷図を書く。
損傷図は下から見た図ではない。
舗装側から透視した図を描く。
慣れないと上手く描けない。

ここでの結果整理が、試験(午前)にでる。
重要な見落としがないかが鍵となる。

ここでは、
「床板の漏水」
「下部工の補修材の損傷」
あたりがポイントだったと思う。

とにかく講師の方に、聞きまくった。
(とても丁寧に教えてくれた)

夜ホテルに戻ってから
「点検調書のその5、その7、その8、その9」
整理して完成させる。

慣れていないと作成に時間を要す。
最低でも2時間は必要だ。

「ここは東京だぜ!」

夜は飲み歩きたい気持ちは分かる。
でも翌日に苦労したという話はよく聞く。

僕は、夕食はCoCo壱番屋で頑張った。
(チキンカツ+ほうれん草の1辛だ)

5.試験問題

試験は午前・午後に分かれて実施する。

 

午前の試験 点検調書を作成する試験だ。

昨日の実習結果である。

作成した調書を持ち込める。
丸写しが可能だ。
前日にきちんと作成しておけば問題はない。

丸写しするだけで合格点をもらえる。
でも書き写すだけでも1時間以上はかかる。

なので、、、

前日整理していないと、間に合わない。

午後の試験筆記試験だ。
四肢択一の20問だ。

一般常識的な簡単な問題が約3割程度でた。

あとは、橋梁に関して幅広く問題が出る。

橋の図で支間長はどれか?

トラス橋の部材の中で、主要部材ではないのはどれか?

といった問題があった。

僕の2か月前に受講した同僚は
アーチ橋の部材が出題されたらしい。

6.会社の費用対効果

国道の橋梁を点検できる技術を得た。

橋梁点検員として、
現地を点検していく技術
国土交通省登録技術者資格(担当技術者)
十分な費用対効果が得られた。

7.合格発表

約1か月半後に封筒にて届く。

登録の審査も厳しい。

契約書や業務計画書の提出する。
思った以上に時間と労力を要した。

 

8.勉強するための参考書

道路橋点検の業務に従事した際に購入した本だ。

橋梁についての基礎的なことが書いている。
橋梁点検に特化した本である。

必要なポイントは写真付きで分かりやすい。

基礎知識が無かったので、とても役立った。